なごみだより

新米園長のひとりごと

「2017年度からのなごみ園について」(2017年4,5月)

なごみ園の開園から15年が経ち、未就学児の頃から利用している児童の中から支援学校を卒業する児童が増えてくるとともに、保護者さんより、小さい頃から関わりがある当事業所のスタッフが継続して関わることができないかというニーズも多く寄せられるようになったことから、平成29年度より「生活介護事業所なごみ工房」として午前中に生活介護事業を開所することになりました。午後からは、これまで同様に「こども発達・才能支援センターなごみ」による、「放課後等デイサービス事業」と「保育所等訪問支援事業」の2つの事業を運営していきます。このように、多機能型事業所として学齢期から成人期にかけてライフステージを通し、継続して支援する「ライフサポートセンターなごみ園」として事業を展開していきます。

今年度も教育や医療、行政、福祉の関係機関と連携しながら、利用者さんのご家族や関係諸機関による様々なニーズにお応えできる体制を整えていきたいと思いますので、ご理解とご支援のほど、よろしくお願いいたします。

ライフサポートセンター なごみ園 施設長 秋月 正博

「日本の道徳観と最近思うこと」(3)(2016年10,11月)

そもそも発達障がいの人たちは、この孔子が言う正直さを誰よりも持っているように思います。裏表がなく、自分の気持ちに正直で、だからこそ周りから誤解を受けたり、空気が読めないと言われたりします。また、悲しいことに正直に生きるあまり、周りとの関係に傷付いてしまい、心を閉ざしたり、周りを排除することでしか自分の気持ちを表現できなくなる人もいます。彼らと深く関わっていくと、内面の優しさやきれいな心が垣間見られます。しかし、まっすぐすぎるゆえに、周りに彼らの真意が伝わらないことがあり、それを見るとやきもきします。ですので、常々その橋渡しができたらといいなあと考えて、なごみの子ども達と関わっています。

こども発達・才能支援センター なごみ 施設長 秋月 正博

「日本の道徳観と最近思うこと」(2)(2016年8,9月)

前月の記事で載せた孔子の話を聞いて「孔子いいこと言うなー」と私はしみじみと感じていました。日本人の多数はそのように感じるのではないでしょうか?それは私たちが、小さい頃から教えこまれている道徳観からなのか、もしかしたら日本人としての血脈がそうさせているのかもしれません。

それと同時に「なごみのこどもの中には、役所に言っちゃう子いそうだなー」とも考えました。厳密に言うと、自分から役所に行くことはなくても、役人から聞かれたら、話してしまいそうだなと。さらに深く考えていくと「本当はお父さんのこと好きだし、役人に捕まってほしくないけど、聞かれたから言っちゃった」という感じですかね。そして、お父さんが役人に捕まって、他の人からどうして捕まったのかを聞いて、初めて自分の発言がお父さんの逮捕に繋がっているのだと気付くのですね。あくまで予想ですが。

このエピソードにおける、「正直」に生きるためには、根っこの優しさだけではなく、自分の行動がどのように周りに影響するかいう視点や、心の理論を読み取る力が備わっていて初めて、「正直」に生きるための判断ができるのだと思います。

こども発達・才能支援センター なごみ 施設長 秋月 正博

「日本の道徳観と最近思うこと」(1)(2016年7月)

皆さんは孔子という人物をご存知ですか?中国の春秋戦国時代の哲学者で、儒教という教えを作ったといわれる人です。孔子の言葉をまとめた「論語」という書物があり、諸説によると応神天皇の時代、つまり西暦300年頃に日本に伝わってきて、社会一般に知れ渡ったのは江戸時代あたりということです。日本の道徳教育の理念は、中国との昔からのさまざまな交流を通して形成されており、儒学から大きな影響を受けているように論語を読んでみると感じます。私は中国や日本の歴史が好きで、時間がある時に本を読んだりするんですが、最近読んだ孔子の逸話の中にこういうものがありました。

孔子の弟子の葉公という者がある日、孔子にこう話しかけたそうです。「わたしの村に正直者の直窮という者がおります。その父が自分の家によその羊が迷いこんだので着服しました。それを見た直窮は正直に役所へと行き、父を盗人として訴えたのです。これぞまさに正真正銘の正直者でしょう」しかし、これを聞いた孔子はこう答えたのです。「わたしどもの仲間で正直というのはこれとは異なっています。父親は子供のためにその罪を庇って隠してやり、子供は子供で父親のためにその悪いことを隠して庇ってやります。このように親と子が庇い合うところに、真の正直の精神が存しております」

こども発達・才能支援センター なごみ 施設長 秋月 正博

「熊本・大分地方における地震について」(2016年4月)

4月14日夜に熊本県・大分県地方を震源とした地震が起こりました。これまでに感じたことがない大きさの揺れや、鳴り止まない携帯電話の緊急地震速報など、不安な夜がしばらく続きました。この記事を書いているのが4月30日で震災から約2週間が経ちましたが未だに、震度4近くの地震が断続的に発生しており、特に熊本地方では予断を許さない状況が続いています。

今回の震災を踏まえ、社会福祉法人萌葱の郷内では、緊急対策会議を行いました。そこで災害時のマニュアルの作成、大規模な震災時には入所施設における地域の発達障がい者用の避難所の開設、発達障がい児者用の物資を入所施設経由で届けるような援助システムの作成などについて検討しました。また内容がまとまりましたら、なごみの皆さんにもすぐにお伝えしたいと思います。

また、ECOALから発行している発達支援登録証に登録している方にはECOALから安否確認の連絡や、避難所の案内を行うようにしています。登録証の申し込みがまだの方は、ぜひご検討ください。

一人でも多くの方のご無事と、一日も早い復旧をお祈りいたします。

こども発達・才能支援センター なごみ 施設長 秋月 正博